自鳴琴を響かせて
オルゴールの話です。
お人形の写真もありますが!
少し前、京都へ行きました。あてもなく嵐山に行き、たまたまオルゴール博物館に入ったのですが、予想以上にエンジョイしてしまいました。外観を撮り忘れたのが悔やまれるくらい。
解説のおじ様がまた素敵な方で、実演しつつ興味深いお話を聞かせてくださいました。
オルゴールは、懐中時計の仕掛けとして音を鳴らせないか、というところから誕生したそうです。
上の写真は、オルゴールつきのシーリングスタンプの展示です。こんなものが作られていたとは……!
正直今でもあったら欲しい。浪漫の塊だと思います。
懐中時計やシーリングスタンプなど、はじめは小さな物に仕込まれることが多かったオルゴールですが、それがだんだん発展して、大型の、曲を演奏するためのオルゴールとなっていきました。
こちらはおなじみ、筒がクルクル回るタイプのものですね。
ここまで大きいと音数も多く、一般的に思い浮かぶオルゴールの音色よりも迫力のあるものでした。
オルゴールの競合相手は蓄音機だったそうです。言われてみれば納得。しかし当時はまだ録音の機能が発展途上だったこともあり、負けずに戦えていたんだとか。
これだけ大きく華やかなオルゴールなら、人々が魅了されるのも分かる気がします。
こちらはディスクオルゴールです。突起のついた円盤が中に入っていて、それが回って音を鳴らす仕組みですね。
オルゴール内部の機構もそうですが、調度品としても非常に細かな細工がなされていて、まさに貴族の嗜みという雰囲気でした。
古いものなので演奏中に意図せぬ音が入るのですが、それがまたいい味を出しています。
正直家に置きたくなりました。お金も場所もないけど!
そして予想外に嬉しかったこと。
自動人形(オートマタ)の展示もあったのです!
一番かわいかった子です。歌う人形、らしい。
ふっくらした頬がいいですね〜!
髪は人毛やモヘアが多かったそうです。昔から使われていたんですね。
ドレスの装飾とか見ているだけで楽しい。
こちらは小さい子が見たらトラウマになりそうな、道化師とお月様の自動人形。
こういう、ちょっと怖い(?)お人形も楽しく見られるのは、うちにいる子達のおかげだなぁと思います。お人形全般に対する興味が高まりました。
グラスアイが美しくて惚れ惚れしてしまいました。月の目はとても大きいし、道化師は細かい。
こちらは実演していただいたのですが、音を奏でながら、まぶたが動いたり道化師が舌を出したり。またその動きの自然なこと!
道化師が月に歌う、というのはよく見られるモチーフらしいです。日本語で言うと「高嶺の花」ということ。見ていると、月は道化師に目線を向けることはなくて、よく作られているな〜と感心しました。
そんなこんなで、オルゴール観が大きく変わる経験でした。
ぜひ嵐山に行かれる際には訪れていただきたいです。
記念に、ディスクオルゴールを模したオルゴールをお土産で買いました。
1/6サイズの子ならちょうどいい大きさかな?と思い、つーさん(火曜子poppy)と並べてみましたが、ちょっと小さいかな。
でもお人形用の調度品としては中々おしゃれだと思います。
ネジを巻くと、ディスク部分がくるくると回転しながら、カノンが奏でられます。
引き出しもちゃんと開けられるという、細かい作り。
いい思い出の品になりました。
つーさんも音色に聴き入っているのかもしれません。